軽率に、ひとり版元 その愉しみと責任|早時期仮名子(みもすそ文庫)
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【内容紹介】
「はじめに」より
この本を手に取ったあなたは、何を期待するだろうか。「この本一冊あれば同人誌なりZINEなりが作れますよ」という充実したハウツーか。「こう宣伝すれば即売会で売れますよ」「書店への販路開拓できますよ」という情報か。
本書では、確かにそれらの情報に触れてはいる。私なりの生きた情報、ノウハウである。だが、基本的なハウツーについては触れていない。ネット上や書籍にいくらでも記載されている。「ZINE 作り方」「入稿データ 作り方」等検索すれば十分事足りるだろう。私が改めてそれらの情報のキュレーターになる必要はない、と思っている。
では、本書で伝えたいこととは何か。
「本は誰にでも作れる。肩肘張っても張らなくてもいい。ただ、『売る』という段階に辿り着いたとき、そこで生じる責任を受け止めるためには、肩肘張らずにいられない」
これである。
私は、小説をたくさん書いた。たくさん製本した。十一作品計六〇万字を製本して世に放つ中で、たくさんの喜びと愉しみと、そして苦しみを味わった。青ざめるような失敗や、売るということの責任と重み、仕事並みの事務作業、孤独。この苦しみについて詳細に触れたものは、あまりないんじゃないだろうか。
もう一度書きます。この本で伝えたいことは
「本は誰にでも作れる。肩肘張っても張らなくてもいい。ただ、『売る』という段階に辿り着いたとき、そこで生じる責任を受け止めるためには、肩肘張らずにいられない」
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<目次>
急に小説を書き始めた人の頭の中
はじまりは、某アイドルへのどうかしている熱い愛
読まれないけれど書く、ということ
「作者の伝えたいこと」問題
多作とか、筆が速いとか
まずは、文章をつくる
売れないものを書く自由がある
じゃあ、売れなくてもいいから書きたいことって何
企画を立てる
長編小説は売れないのか
書ける所から書いてしまっていい
目標字数なんて飾りですよ
本をつくる〔仕様と印刷所の決定〕
サイズを決める
無線綴じと中綴じ(ミシン綴じ含む)
同人誌ぽいデザインとZINEぽいデザイン
同人誌専門の印刷所
注意点……入稿時期と完全データ
リソグラフという選択肢
特殊紙に手を出してみる
本をつくる〔データ作成~入稿〕
言いたいことがあるんだよ「調べて」
データ作成に使っているツール
組版をめぐる微妙な問題
装丁・装丁・装丁!
校正という終わりなき戦い
入稿が一番辛い
余談:自力で中綴じ製本
版元のデザイン
なぜ版元をデザインするのか
カラーを決める
ロゴを持つ
心にキャッチコピー
版元の核は「私」
装丁のデザイン
まず、騙されたと思って「忍たま乱太郎」を模写してみてほしい
タイトルをいかに上手く入れるかが八割
数打ってセンスの無さを補う
絵心ないけどどうしてもイラストを描きたかったからやったこと
レイアウトと作画は違う
自分が好きなデザインにするのが一番
これまで製本した作品たち
針を置いたらあの海へ
町中華屋のマイコー
今、文フリ出たいと思ってるあなたへ(絶版)
モリスと四人の男たち
タルトレット・ワンダーランド
木村霜之助の日記 夏
YOU AND ME
短編集 青年青女 / おとしばなし(絶版)
あたらしいおせちのつくりかた(絶版)
すばる1622
軽率に、ひとり版元 その愉しみと責任
軽率に「版元化」する
始まりは「文フリたのしそ~」
一冊!リトルプレス登録
何をもって自分を版元とみなしたのか
書店と取引できたのはほぼ一冊!リトルプレスのおかげ
実際、一冊! 経由でどのくらい売れたのか
採算とか利益とか考えないほうがいい
ひとり版元の喜び
売れるということ
売れないということ
宣伝で売れたら、文学と呼べないのか
ひとり版元 その責任と苦悩
どうやって時間を捻出しているか
作業スペースという物理的な問題
発送作業は肉体労働
本気でやったら事務処理に追われまくるぜ
発送方法の選択肢ありすぎ問題
増刷という賭け
作って終わり、売って終わりじゃない
世界中から無視されているような気持ちになったことはありませんか
活動すればするほど孤独になっていく
恐怖と大反省。一文丸ごと抜け
素人であろうと、版元は版元
文学フリマ出店Tips
作品の制作編
「好き」と需要のバランスを意識
プロモーション編
おもろい宣伝をする
予め決めたカラーを徹底的に活用する
キービジュアルを設定する
「Xで見かけたあの本、何だったっけな~」で終わらせない
しゃらくさいが、PDCA
設営編
布の皺には気を付けたほうがいい
価格表示はしっかりと
数字編
ある程度売り上げ部数は予測可能
事前搬入編
ビニール袋を使い倒す
無配(無料配布)・ノベルティ編
紹介冊子
お品書きブックカバー
ステッカー各種
ポストカード
当日編
お会計がハードモードすぎるのでなるべく取り置き推奨
透明ビニール袋で宣伝効果UP
即売会、ほんと疲れるから、覚悟して
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判型:B6
頁数:140
装丁:早時期仮名子
【著者プロフィール】
早時期仮名子(そうじき かなこ)/みもすそ文庫
2024年1月より小説を執筆。連作短編「町中華屋のマイコー」が創作大賞2024恋愛小説部門の最終候補となる。主に10代後半〜20代を主人公とした青春小説を発表している。全作品累計1100部を販売。2026.6月現在、書店30店舗で作品を販売中。
